キュービック・ジルコニア

(Cubic Zirconia)

<キュービック・ジルコニアとは>

キュービック・ジルコニアはニセモノとか合成宝石とはよく言われますが
おおまかに言うと正解ですがここではもう少し細かく分類しようと思います


合成宝石とは天然宝石があり人間が創った宝石を意味します
従って、合成宝石となまえが付く宝石には必ずには天然宝石が存在します
合成宝石と天然宝石は化学組成結晶構造も全く同じと言うことです
では合成宝石と天然宝石の違いはと言えばそのの違いは成因だけです


成因』とはその宝石が出来上がった原因を意味します
天然宝石は地球が長い年月をかけて作りました
合成宝石は天然宝石の化学組成、結晶構造をまねて工場でつくりました
合成宝石と天然宝石の違いは製造者と時間です


キュービック・ジルコニアの場合は天然のキュービック・ジルコニアを
地球は作っていません
ですからキュービック・ジルコニア(写真)は『人工』・『人造』とかの分類になります








<キュービック・ジルコニアとジルコンの違いは>

鑑別に持ち込まれた宝石を『キュービック・ジルコニア』ですとお伝えすると
『あ・なんだニセモノかとかジルコンか』とよく言う方がいます
まず最初にはっきり申しますが
一般的にジルコンはダイヤモンドの模造石とかニセモノというイメージがありますが
れっきとした「天然宝石」です
勘違いされている方が多いようですが
それはダイヤモンドの模造石として人工的に造られ キュービック・ジルコニアと混同しているからかもしれません
持ち込まれた宝石がジルコンで、鑑定依頼の方に「天然ジルコン」と告げると
偽物かと残念がられたことが何度かありました


ジルコンをイヤモンドと言って販売すれば、偽物という考え方は成り立ちますが
「ジルコン」と言っただけで、ショックをうけてしまうのでは
あまりにもこの天然宝石である「ジルコン」が可哀想な気がします
ジルコンは46億年前地球が誕生した後
10~億年経って誕生した立派な歴史を持つ「天然宝石」なのですから
(依頼の方はジルコンを人工石だと思っていたそうです)








<キュービック・ジルコニアとジルコンの鑑別方法は>

現在、市場で多く出回っているダイヤモンドの模造石として
キュービック・ジルコニアがあります
(人工石モアッサナイトも話題をよびましたが・・・)
今ではこの人工キュービック・ジルコニアが一見ダイヤモンドに一番良く似ており
価格も低価格で安定しているため他のダイヤモンドの模造石は影を潜めています



キュービック・ジルコニアとジルコンの見分け方


さて、このキュービック・ジルコニアですが化学組成はZrO2です
そしてジルコンはZrSiO2、即ちジルコニウムの珪酸塩で
化学組成から違う宝石(鉱物)であることが理解していただけると思います
名前も似ているし、ZrO2とSiの化合物がジルコンですから
混同するのも無理はないかもしれません


ごく簡単にこの二つを見分ける方法はその宝石を通して文字か
何かを見るとジルコンは二重にダブってみえます
これをダブリング(二重像現象)といいます


これはキュービック・ジルコニアが単屈折に対して
ジルコンは複屈折という特性の違いからなる現象です


       (写真:カルサイトを見てくださいこれは最も分かりやすい複屈折の現象で
             物が二重になっていることが分かります)
宝石には複屈折と単屈折の特性を持っています
複屈折の宝石に入った光は2つにわかれます
そのわかれた屈折率の差を複屈折率といいますが
複屈折率のが大きければ大きい程ダブリングは顕著になります
写真のカルサイトは複屈折率は大きいためダブリングが容易に確認できます
ジルコンはカルサイトほどではないですがルーペで確認できる宝石です
       (メタミクト現象により単屈折に近づいているロータイプ・ジルコンもあります)
ですからダブリングが確認できればダイヤモンドや
キュービック・ジルコニアでは無いことがわかります